■ストレスなく日常を過ごすというのもなかなか難しいもので、今の時代、ほとんどの人が何らかのストレスを抱えて生きています
ところで何となく使っている【ストレス】とは、そもそも何のことなのでしょうか?
今回は、ストレスとは何か、原因と症状、その対処法についてまとめていきます
■ストレスとは
■生理学的な意味での【ストレス】は、1926年にカナダの生理学者ハンス・セリエによって提唱された考え方で、環境や生活状況の変化になどの要因によって心や体が反応することをいいます
その変化などによる外部からの刺激のことを【ストレッサー】と呼びます
【ストレッサー】には、いくつかの種類があります
・【物理的ストレッサー】: 暑さ、寒さ、騒音、混雑など
・【化学的ストレッサー】: 環境汚染物質、薬物、アルコール、酸欠、異臭など
・【生物学的ストレッサー】: 感染症や花粉、ハウスダストなどのアレルギー物質など
・【心理・社会的ストレッサー】: 仕事上の問題や人間関係、経済的問題、家庭の問題など
■われわれが日常的に【ストレス】という場合、この心理・社会的ストレッサーのことを指すことが多いのですが、生理学的には暑さ、寒さや騒がしさ、花粉症などの影響も含まれるわけです
心理・社会的ストレッサーと物理・化学・生物学的ストレッサーが重なり合って、負荷が強くなったり弱まったりしながら我々の心や体に影響を与えている、というのが実際のところだと思います
■ストレス反応
■我々の心や体は安定した状態を維持しようとするはたらき(恒常性:ホメオスタシス)があって、外部からの刺激(ストレッサー)に適応しながら生活をしています
しかし、その刺激が強過ぎたり、長引いたり、また体のコンディションが悪かったりすると歪みが生じて心や体の安定が崩れてしまいます。それをストレス反応といいます
一般に【自律神経の乱れ】といわれるもののの一部に、このストレス反応があります
■刺激(ストレッサー)によって引き起こされるストレス反応には、心理面、身体面、行動面の3つに分けることができます
・【心理面のストレス反応】 : 活力の低下、イライラ、不安、抑うつ(気分の落ち込み、興味・関心の低下)など
・【身体面のストレス反応】 : 体のふしぶしの痛み、頭痛、肩こり、腰痛、目の疲れ、動悸・息切れ、胃痛、食欲低下、便秘・下痢、不眠など
・【行動面のストレス反応】 : 飲酒量や喫煙量の増加、仕事上のミスやヒヤリハット、事故の増加など
■ストレスに対する反応にはイライラなどの心理面の影響だけでなく、体の不調や注意力・判断力の低下など幅広い影響を心と体にもたらしているのです
こういったストレス反応が続くと、日常生活に影響を及ぼす様々な慢性疾患、時には心不全などの重篤な疾病につながっていきます
■東洋医学とストレス
■東洋医学的では、ストレスの元となるストレッサーを【邪】の一種と捉えます
気温や湿度、天候などによるものとして【風邪】(春)・【湿邪】(夏)・【暑邪】・【火邪】(盛夏)・【燥邪】(秋)・【寒邪】(冬)があり、これらが強過ぎたり季節外れであったりすると弱った体に入り込み、不調を引き起こします
また心理・社会的ストレッサーに関しては、【労倦】(肉体的・精神的疲労)や【七情の失調】(感情への強い刺激による心身の失調)が挙げられます
■これらの【邪】は、体の中で滞りの原因をつくって気や血液、体液の流れを阻害したり、臓腑の機能を弱めて体や心の不調を引き起こします
・【内火・内熱】: 体の不快な熱感、皮膚や粘膜、臓器の慢性炎症など
・【内風】: めまい・筋肉や目の異常、精神的不安定など
・【内湿】: むくみや下痢など
・【内寒】: 寒がり、四肢の冷えなど
・【内燥】: 皮膚や粘膜の乾燥
■鍼灸治療では、これらの【邪】が、どの臓腑や経絡(気や血の通り道)に影響を及ぼして症状を起こしているかを診察し、治療を行っていきます
鍼やお灸を使って、臓腑を力づけ、経絡の滞りを解消して体中の流れを整える治療によって、体が本来ある姿に戻ろうとする力がはたらいて症状が治まっていきます
もちろん、日常的にかかるストレスへの対処ができれば鍼灸の効果も相乗的に高まります
体の状態が落ち着いてきたら、ご自分でも「安定を維持する」いろいろな工夫をしていくことが必要になってきます
■ストレス対処法
■ストレスで不調に陥らないためには、早めに自分のストレス反応に気付き、ストレッサ-を出来るだけ避ける、或いは和らげるような工夫をすることが重要です
同時に、自らに備わった「安定した状態を維持しようとする力」を上手にはたらかせるために、「心と体に十分な休息と養分」を与えることが大切です
■そうはいっても、ストレッサ-を避けることが簡単にできるのであれば苦労はしません
また、睡眠や食事や運動など、心と体に十分な休息と養分を与えようにも、ストレス反応が強く出ている場面では、睡眠障害や食欲不振、だるくて動く気力もない、などといった状態にすでに巻き込まれてしまっているので、なかなか上手くはいきません
■そこで、そういった状態を和らげるために今回は、
・自律神経の乱れを抑えて心と体の安定につながる簡単な呼吸法
・スプーンを使ったツボ刺激法
をご紹介します
それぞれ記事にまとめましたのでご活用ください
■強いストレス症状に陥ると、心もその渦に巻き込まれてしまい、冷静な対処ができずにそのまま悪化していってしまう、ということがままあります
今回ご紹介した呼吸法やツボ刺激が、ストレス症状の渦から脱するヒントとしてお役に立てて頂ければ幸いです
今回の内容は以上です
それでは、また♪
相模大野ひよこ堂鍼灸院 院長

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