■皆さま如何お過ごしですか?
そろそろ梅雨の季節ですね。ちょっとした晴れ間がとてもありがたく感じます。
<もくじ>
・水無月の由来
・今月の花鳥風月【つばめ】
・梅雨と体の重だるさについて
・足腰鍛錬、血流改善【椅子スクワット】
・体の重だるさを抑えるツボ【太白】
■水無月の由来
6月は旧暦の和風月名で【水無月(みなづき)】です。
諸説ありますが、田植えが終わり田に水を張る時期であることから、水張り月、もしくは水の月(「無:な」=「の」)ということのようです。
この時期に水無しとは?
と思ってしまいがちですが、ときどき文字より音に意味があるというのが日本語の面白さです。
■今月の花鳥風月【つばめ】
気温が上がり、梅雨が近づいて湿度が上がってくると田んぼや水辺に虫が飛び始め、それを追ってつばめが低く飛ぶ姿が目に付くようになってきます。
子育ての時期です。
駅とかビルとかの片隅で、つばめの子供がピーピーと餌をねだる姿も見かけます。何とも癒される光景ですね。

■つばめが巣を作る場所の条件の中に、人通りが多い場所、というのがあるらしいです。
ネコやカラスや蛇に襲われる可能性が低くなるから、ということのようです。
道理で良く目につく場所にあるわけです。
しっかりと見守ってあげたいものです。
■梅雨と体の重だるさについて
さて、そろそろ梅雨の季節です。
この季節、じめじめしてくると何だか体が重だるい、ということはないでしょうか?
・頭や体が重く、四肢がだるい
さらに、
・便がゆるくなる
・胃が痞えて食欲がない
・足がむくむ
人によっては、そういう症状も同時に現れてきます。
■過度な湿気を【湿邪】といいます。
湿度が上昇するこの梅雨の時期、外界の【湿邪】によって、体の中の【湿】(余分な水分)も上手く処理されず滞りがちになります。
胃腸の消化吸収によってエネルギーと栄養を体に供給する【脾】という内臓機能が【湿】によって損なわれるのです。
そうすると消化吸収のはたらきも悪くなり、エネルギーや栄養の供給も上手くいかず、頭や体が重だるい感じになり、さらに水分の代謝も悪くなって足のむくみにもつながってくるというわけです。
背景にストレスや過労などがあると、そもそも胃腸はストレスに弱いですから、さらに症状が強くなっていきます。
■鍼灸治療としては、お腹の気が集まる【中脘】を中心に、【脾】に関わるツボを使って滞ってしまっているエネルギーと血液の流れを活性化させます。
水には火、ということで弱っているところ、冷えているところにはお灸を使います。
体が温まり、すっきりとして元気が出てくると上手くいったな、というところです。
■日常で出来る、体の重だるさ対策
<控えること>
・冷たいものやお酒を飲み過ぎない
・お腹や足を冷やさない、腹巻きもいいですね
<推奨すること>
・一日一回、ウォーキングなどの軽い運動:
運動量と強さは息が少し上がるくらい。脈拍と血圧を上げて体の血の巡りを良くします。高血圧や心臓の病気の方は医師の指導に従ってください。
・スクワット:
足腰の筋肉を動かすことで、血流が良くなりだるさが取れ、またリンパの流れが改善して足のむくみが改善します。
■足腰鍛錬、血流改善【椅子スクワット】
それでは椅子を使って足腰と体幹を鍛え、血流やリンパの流れを良くする椅子スクワットをご紹介します。
スクワットのやり方にもいろいろあるかと思いますが、このやり方では脚と同時に体幹の中核を担う腸腰筋を中心に鍛え、筋力維持、血流改善の効果を狙うと同時に、姿勢やスタイルの向上も見込めます。
時間帯は日中、特に午前中がお勧めです。(寝る前にやると目が冴えて寝つきが悪くなってしまいます。ご注意を)
【椅子を使ったスクワット】
1.安定した椅子を用意します。(キャスター付きの椅子は、ずれるので避けましょう)
2.足を肩幅より少し広めに、膝と足先が同じ向きになるようにします。手は太ももの付け根に添えるようにして腰が深く落とせるように補助します。
3.椅子に深く腰掛けるイメージでお尻を後ろに下げながら4秒かけてゆっくり落としていきます。
4.座る直前、太ももの裏が座面に触れるくらいで4秒待って我慢します。
5.4秒かけてゆっくり立ち上がり、再び、3の動作に入ります。
6.これを10回繰り返します。(やれる範囲で構いません)

【注意】
絶対に膝や腰の痛みを我慢しながらやらないでください。無理は禁物です。膝や腰の故障につながり、さらに悪化します。
腰を落とす深さを浅くし、姿勢を探りながら痛みの無い、いいフォームを工夫してみてください。
■体の重だるさを抑えるツボ【太白】
【脾】という臓は気血生成の源といわれ、消化吸収を司り、元気と栄養を生み出して送り出す役割を持っています。
【太白】は、【脾の原穴】といって、そういった脾の状態が現れ、また重要な治療点にもなるツボです。
体が重だるいときに【太白】を刺激することで、元気や血液が体に巡って重だるさを軽減させる効果が期待できます。
寝る前のリラックスした時間帯に刺激するのがお勧めです。
■<ツボの取り方>
【太白】(たいはく)

【太白】は足の親指の付け根にあります。
足の親指の付け根の関節の足首側の内側。
足の甲の親指につながる骨(第一中足骨)を指先側に向けて撫で上げて関節の前で指が止まるところです。
足の裏の肌と足の甲の肌の境目(赤白肉際)にあります。
■刺激の仕方
指先で【太白】の皮膚の表面をスッ、スッ、と足首の方向に軽く撫でる感じで繰り返し刺激します。
強く刺激しないようにに気を付けましょう。強く刺激すれば効果が大きいというわけではありません。
3分くらい刺激を続けます。
上手くいくと、脚の血流が通ってすっきりし、体があたたかく感じられると思います。
あくまでも軽く、リズミカルに撫でるのがコツです。
そのうちに、ここがツボだな、というのを感じられると効果が出始めると思います。
やりすぎて皮膚を傷めないように注意しながら、いろいろと工夫をしてみてください。
■今月号の内容は以上です。
「よい睡眠」、「適度に運動」、「おいしくご飯」
今月も健やかに参りましょう!
それでは、また♪
相模大野ひよこ堂鍼灸院 院長
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