■お灸の一種で【箱灸】(はこきゅう)というものがあります
箱の中でもぐさを燃やして、間接的に患部をあたためるお灸です
■お腹が冷えて調子の悪い時や、気力が無く、弱って元気がない時に効果的です
また、ご家族の方に手伝ってもらって腰を箱灸で温めれば下半身の冷えにも効きます
<参考記事>足腰の冷えに効くツボ【腎兪】
■箱灸の作り方
■用意するもの
・牛乳パック(口を開き、中を洗ってしっかり乾燥させたもの)
・外径74mm程度の茶こし(柄の無いもの・網目は細かいもの、100均などで手に入ります)
・千代紙など表面の見栄えを良くするもの(100均で見かけるシールタイプのものが便利です)
・のり、ハサミ
■作り方

1.牛乳パックを90mm程度の高さに切り取ります
2.コーナー部に上から10mmの切れ込みを入れ角を切り取ります
3.上から10mmの部分で内側に折り、茶こしの台座を作ります
4.千代紙などを表面に張って見栄えを良くします(箱の下の縁をしっかり覆うと肌に載せた時のエッジ感が取れます)
5.牛乳バックの余った部分を70mm×70mmの正方形に切り取りふたを作ります
6.端材で取っ手を作り、ふたにのりで貼り付けます(セロテープは熱で溶ける可能性があるので、のりを使いましょう)
7.台座に茶こしを載せて完成です
■箱灸の使い方
■用意するもの
・先ほど作った箱灸とふた
・灰皿、線香、ライター、線香立て(あれば便利)
・もぐさ(ネットなどで手に入ります。点灸用の中級品くらいだと煙が少なくて良いと思います)

■箱灸の使い方
【1】 もぐさを親指の先くらいの大きさに指先で取り、三角形にカタチを整えます(形がまとまる程度)

【2】 おなかを出して仰向けになり、もぐさを一つまみ入れた箱灸を置き、線香に火を付け、もぐさに着火します

写真は片手でやっていますが、実際は左手で箱を支えて右手で線香を使います
【3】 箱灸を温めたい場所に載せます
おへその下あたり(【気海】や【関元】)おへその上(【中脘】)などがポイントになりますが、あまり気にせず、お腹の冷えているところ、ぐりぐりして痛いところ、へなっと弱いところに置くのが良いです
※おへそに直接置くのは火傷の危険があるので避けましょう

【4】 次第にもぐさに火がまわり、温かくなってきます
熱くなったら、すこし場所を動かして広範囲を温めましょう
燃え切って熱が弱まって、まだ物足りない時は準備しておいた指先大のもぐさを追加して着火して、お代わりです
【5】 お灸の熱さがきつい場合は、少し隙間を開けてふたを載せて熱さを弱めます
(隙間の大きさで供給される空気の量を調節)

【6】 お腹が温まり、満足したら終了です
【7】 茶こしの中のもぐさを灰皿に空けて、念のため水道で水をかけてしっかり火を消して三角コーナーなどに捨てましょう
【火気注意】布団や毛布などに燃え移らないように、また火傷をしないように、線香、線香の灰、お灸とも、火の取り扱いには十分に注意してください
■もぐさは、こんな感じのお手軽なものをお選びください(高級品でないものでOKです)↓
■以上です。
「よい睡眠」、「適度に運動」、「おいしくご飯」
今月も健やかに参りましょう!
それでは、また♪
相模大野ひよこ堂鍼灸院 院長

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