■体が重だるい症状が出る原因はいくつかありますが、そのひとつに【湿邪】があります。
湿度の高い季節に多く現れます。
湿度に邪魔されて【気】と呼ばれる体をめぐるエネルギーが滞ると、血液や体液の流れも悪くなって、頭や体が重く感じられ、手足もだるくなります。
また消化機能を司る【脾】の機能も悪化して、胃がつかえた感じやねっとりとした下痢になりやすく、水分が下半身に溜まってむくみも生じやすくなります。
さらには、エネルギー(気)や栄養分を作り出す能力も低下し、体の重だるさがさらに悪化していきます。
■今回ご紹介する【太白】は、【脾の原穴】といって、【脾】の健康状態が現われ、また重要な治療点にもなるツボです。
体が重だるいときに【太白】を刺激することで、エネルギーや血液が体に巡るはたらきがじっくりと改善し、重だるさを軽減させる効果が期待できます。
寝る前のリラックスした時間帯に刺激するのがお勧めです。
■またツボ刺激だけでなく、以下のようなことを日常のなかで工夫していくことも重要です。
・冷たいものやお酒を飲み過ぎない
・お腹や足を冷やさない(腹巻きなどもいいと思います)
・脈拍と呼吸が少し上げる程度の軽い運動を心がける(速足で歩く、極力階段を使うなど)
・スクワットなどをして下半身を鍛える
お勧めのスクワットについては以下の記事を参考にしてください
■<ツボの取り方>
【太白】(たいはく)

【太白】は足の親指の付け根にあります。
足の親指の付け根の関節の足首側の内側。
足の甲の親指につながる骨(第一中足骨)を指先側に向けて撫で上げて関節の前で指が止まるところです。
足の裏の肌と足の甲の肌の境目(赤白肉際)にあります。
■刺激の仕方
指先で【太白】の皮膚の表面をスッ、スッ、と足首の方向に軽く撫でる感じで繰り返し刺激します。
強く刺激しないようにに気を付けましょう。強く刺激すれば効果が大きいというわけではありません。
3分くらい刺激を続けます。
上手くいくと、脚の血流が通ってすっきりし、体があたたかく感じられると思います。
あくまでも軽く、リズミカルに撫でるのがコツです。
そのうちに、ここがツボだな、というのを感じられると効果が出始めると思います。
やりすぎて皮膚を傷めないように注意しながら、いろいろと工夫をしてみてください。
それでは、また🐤
相模大野ひよこ堂鍼灸院 院長
※この記事は一般的なツボの効果について記載しています。体の状態によっては、正確にツボの場所を刺激しても効果が出ない場合もあります。本来は鍼灸師が実際に体の状態を診てツボを選ぶものなので、さらに一歩進みたい方は是非お近くの鍼灸院をお訪ねください🐤
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