今回は頭痛に効果のあるツボをご紹介します。
■筋緊張性頭痛と片頭痛
■いわゆる一般的な頭痛(慢性的な頭痛)には、
・筋緊張性頭痛
・片頭痛
があります。
■筋緊張性頭痛は、その名のとおり頭部の筋肉の過度の緊張によって引き起こされる頭痛で、日常的に長く同じ姿勢でパソコンに向かい過ぎたり、ストレスで体の緊張が続いていたり、寝不足や運動不足でも起こりがちです。
締め付けられるような、重い、圧迫されるような痛みです。
部位は側頭部や頭頂部~後頭部にかけて起こることが多く、大抵は頭部の筋肉に連なる首や肩のこりを伴います。
■片頭痛は、頭の中の血管が拡張することによって引き起こされるとされていますが、詳しいメカニズムは不明です。
前頭部から側頭部にかけてズキンズキンと脈打つような痛みが起こります。
頭痛の他に、吐き気があったり、光や音やにおいに敏感になったりします。また前兆としてキラキラした光が見える場合もあります(閃輝暗点)。
さらに、筋緊張性頭痛との混合型もあるようです。
■頭痛に効くツボ
■筋緊張性頭痛には、側頭部に繋がる【足の少陽胆経】と同じ少陽経の【手の少陽三焦経】にあるツボ【中渚】(ちゅうしょ)。
頭頂から後頭部にかけての頭痛の場合には【足の太陽膀胱経】と同じ太陽経の【手の太陽小腸経】にあるツボ【後渓】(こうけい)が使えます。
【中渚】と【後渓】は首や肩のこりにも効果があります。
■片頭痛には、側頭部に対しては同じく【中渚】(ちゅうしょ)。
こめかみから前頭部にかけては【足の陽明胃経】と同じ陽明経の【手の陽明大腸経】にあるツボ【合谷】(ごうこく)が良いでしょう。
【中渚】も【合谷】も交感神経を適度に刺激して、その意味でも片頭痛の症状に対して効果が見込めます。
【参考】片頭痛と緊張型頭痛―合併することも多い二つの対処・治療法や見分け方とは? | メディカルノート
※【注意!】経験したことの無いような激しい頭痛が急に出た場合は、すぐに救急相談窓口または119に連絡を!
■【大人】救急安心センター相談窓口
■【こども】こども医療電話相談窓口
■対象地域外、時間外のとき→各市町村の救急医療を検索
■厚生労働省|こんな時は迷わず119へ
■<ツボの取り方>
【中渚】(ちゅうしょ) <側頭部の頭痛>
側頭部が痛い方の手を軽く握ります。
薬指と小指の付け根の関節(第3関節)の間から手の甲側にすこし指を滑らせます。
そこで指先が沈み込む骨の間の凹んだところが【中渚】です。

【後渓】(こうけい) <後頭部から頭頂部の頭痛>
片方の手を軽く握り、小指側の第3関節の側面から手首側に指をずらしていった先の凹んだところ。
手を握ったときに出来る大きなしわの延長線上。

【合谷】(ごうこく) <前頭部、こめかみの頭痛>
人差し指の根元の手の甲の骨(第2中手骨)の親指側。骨の中間部。
人差し指の付け根の関節から手首側に行ったすぐ先の凹み(下図①)と、人差し指と親指の手の甲の骨の合流部の凹み(下図②)の中間点。

■<刺激の仕方>
■イラストは【中渚】ですが、刺激の仕方は【中渚】、【後渓】、【合谷】ともに同じです。
1.人差し指の先をまっすぐツボに当てる
2.親指をつまむようにそこに添えてツボに軽く押し当てる
この時、中指の先を支えるように横に添えると安定します
3.ツボの表面を親指と人差し指の先でツボの皮膚の表面を感じながら2ミリ程度、軽く押し開きます
指先の感覚が鋭い方は軽い脈動のようなものをツボの反応として感じると思います
4.そのままツボに指先を軽く当てた状態で、効果が出るまで2~3分待ちます。
首を左右に倒してストレッチしながら刺激すると首肩こりにも効果が期待できます。

是非、お試しください。
■今回は以上です。
それでは、また♪
相模大野ひよこ堂鍼灸院 院長
※この記事は一般的なツボの効果について記載しています。体の状態によっては、正確にツボの場所を刺激しても効果が出ない場合もあります。本来は鍼灸師が実際に体の状態を診てツボを選ぶものなので、さらに一歩進みたい方は是非お近くの鍼灸院をお訪ねください🐤
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