■焦る気持ちが沸き起こり、急き立てられるような感情を「焦燥に駆られる」などと言いますが、症状としての焦燥感は、体中がいらいらして落ち着かない感じです。
ストレスなどから胸の痞えを生じて体をめぐるエネルギーが滞ることを【気滞(きたい)】といい、気分が塞ぎ、また急にイライラし、胸の奥や体中に焦燥感を覚えます。
さらに悪化していくと、怒りっぽくなったり、頭痛や強い肩こり、めまい等を生じます。
今回は、そんなストレス症状によくみられる焦燥感を抑えるツボ【間使(かんし)】をご紹介します。
■<ツボの取り方>
【間使】は手首の内側にあります。
手首の関節のしわ(手首が深く曲がるところ)から、第二関節部の幅で指4本分肘方向に行ったところ。
手首のちょうど真ん中あたりにある二本のスジの隙間、筋が一本しかない場合はその小指側のすぐ脇に取ります。

■<刺激の仕方>
指先で軽く押さえて刺激するのも良いですが、今回は米粒を使った刺激法をご紹介します。
1.お米を一粒用意します。
2.絆創膏やガーゼを留めるような医療用テープにお米を貼り付けます。
3.お米がちょうど【間使】に当たるように貼り付けます。(お米が当たっている刺激が強過ぎず、ちょうどいい感じで)
4.そのまま、過ごします。
5.焦燥感が強いときには、絆創膏等の上からお米を軽くゆっくり押さえて【間使】に刺激を与えます。強く押し過ぎないように注意します。
慣れてくると、【間使】あたりを指先で軽くなでてみると、ここかな、という「ツボ感」がわかってくると思います。正確に場所が取れると効果も出やすくなります。
【間使】の少し手首側(手首から第一関節指3本分)にある【内関(ないかん)】も同様の効果が見込めます。こちらの方が効く場合もあります。
焦燥感にお悩みの方や、気分を落ち着かせたい方は、是非いろいろ試してみてください。
■なお、ツボに刺激を与えるパイオネックス(ツボに貼るシールで微小な鍼がついている)というものがあるのですが、そのなかでも鍼が付いておらず小さな突起で刺激する・パイオネックス・ゼロという商品があります。
【間使】に関しては、お米の方がしっかり効く感じがしてお勧めなのですが、ちゃんとした商品をということであれば、こちらも参考にしてください。
なお、鍼がついている商品を使われる場合は、お風呂に入る時にこすってずれてしまった時に皮膚に引っかき傷を作ってしまうことがあるので、ご注意ください。

それでは、また🐤
※この記事は一般的なツボの効果について記載しています。体の状態によっては、正確にツボの場所を刺激しても効果が出ない場合もあります。本来は鍼灸師が実際に体の状態を診てツボを選ぶものなので、さらに一歩進みたい方は是非お近くの鍼灸院をお訪ねください🐤
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