■低気圧がくると昔の傷が痛む、という話は昔からよく聞きましたが、ここ20年くらいで【気象病】という言葉が一般化して、気圧の急変による体の不調がおきるという理解が深まってきました。
症状としては、一般に頭痛や関節痛、動悸、めまい、気分の落ち込み、集中力の低下などが挙げられます。
■【気象病】の明確な原因とメカニズムは解明されていませんが、もともと人の体は大気圧に対して体の中の圧力でバランスをとっているわけですが、そのバランスをとる自律神経の機能が気圧の急激な変化に追いつかないことで起こる、と考えられています。
しかしながら、医学情報サイトをみても薬による対症療法しか挙げられないのが現状のようです。
で、どうすればいいかというと、出来るだけストレスを遠ざけ、体を休め、しっかりと睡眠をとって神経を休める、ということになります。
■生活の知恵としては梅干しが効く、という人もいます。
梅干しは思い浮かべるだけで唾液が出てきますが、これは副交感神経(第Ⅸ脳神経・舌咽神経の一部)のはたらきで、梅干しの栄養学的効果、というよりはあの酸っぱい刺激が弱っている自律神経を元気づける効果があるのかもしれません。
一時的な対症療法としては試してみる価値ありか、と思います。
■そうはいっても、ずっと梅干しを食べ続けるわけにはいきませんよね。
そんな時に効くツボ、【内関】と【足臨泣】をご紹介します🐤
【内関】は自律神経の不安定な状態を和らげ、【足臨泣】は側頭部や眼につながりを持ち、遠いところから痛みや緊張を取るはたらきがあります。
それぞれ試してみてください。
●【内関】(ないかん)🐤
<対応する症状>
■吐き気、めまい、気分の落ち込み、集中力の低下、イライラ・もやもや
<ツボの取り方>
■手首の内側、手首の曲がるところの深いしわから指3本(第一関節部)の幅で肘の方にいったところ。手首の真ん中の二本のスジの間(太いスジの小指側)
<刺激方法>
■反対側の親指と人差し指の先端でやさしく摘まむようにして皮膚の表面の薄皮にそっと乗せ、2mm程度やさしく広げてのばす感覚で。
そのままゆっくり呼吸しながら2、3分待ちます。胸の真ん中のもやもやにつながってスーっと楽になるイメージです。
●【足臨泣】(あしりんきゅう)🐤
<対応する症状>
■側頭部、後頭部の頭痛
<ツボの取り方>
■足の小指と薬指から足の甲につながる2本の骨の間のくぼみをさすり上げて止まるところ。骨の合流部。足首の曲がるところと小指・薬指の付け根とのほぼ中間地点。小指から伸びる腱の外側。
<刺激方法>
■手の親指と人差し指の先端でつまむような形を作り、骨の隙間の小さなエリアにしっかり当て、ゆっくり呼吸しながら2、3分待つ。指先に脈打つような感じを捉える。指をあてる力を緩めたり強めたりして調節する。
うまく刺激が通れば、側頭部や眼に反応を感じます。
■【内関】も【足臨泣】も、ツボと押える指先の微妙な感覚に意識を向けて、効果を感じるまで、いろいろと工夫をしてみてください🐤
指先の感覚が慣れてくると効きもまた違ってきます。
それでは、また🐤
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※この記事は一般的なツボの効果について記載しています。体の状態によっては、正確にツボの場所を刺激しても効果が出ない場合もあります。本来は鍼灸師が実際に体の状態を診てツボを選ぶものなので、さらに一歩進みたい方は是非お近くの鍼灸院をお訪ねください
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